もう、最初からリモートワークとテレワークがごっちゃになってる自分がいましたので、どっちでもいいや、くらいの気持ちです。ただし、どちらも字数的にリズムがいいのですね。どっちにしようかな。こういう判断は準備段階でするべきものです。
この春の、時間ができた途端に思いついたのは、録音をしようということでした。もしかしたら、僕の作るものは大量に売れるべきものではないのかもしれません。それに時代も変わり、物も配信で済ますのが最も効率的と言えなくもありません。
と言って、CD作品を売り始めた四半世紀前とは環境が大きく変わりました。今や、売れないものに資力を投じて大赤字になるリスクは、ほぼなくなったのです。思えばあの頃は怖かったものでした。製造原価分も回収できなかったらどうしようかと。
いまは、自分の懐次第です。幸い、以前に比べお小遣いも稼げます。うまいもので、若い頃よりお客さんが減りライブの収入が減っても、CD製作原価は下がっているのです。お小遣いの範囲程度で作るのなど、ご勝手にどうぞです。
今にいたって僕は基本的にギター一本で歌っています。頭の中に妄想バンドのドラムがなっていようと、ベースがうねっていようと、ギター一本と歌だけを聴かせている形です。それ以上の音は、人によっては聴き取ることすらありません。
だから、この最小楽隊に限りなく近い形で、限りなく滞りなく音源を成立させる方法をこの一年、ずっと探していました。が、これを追究する時間が、なかなか作れなかったのです。しかしついに時は来ました。没頭していました。金儲けはしない即ち無為です。
そして、この長い連休の間に一枚、気楽な気持ちで聴いてもらえる作品をどうしても作りたかったのです。お先にどうぞ。追われるように回り進んでいく社会は、それ自体が目的なのかもしれませんが、ヒト一人にとっては、第一目的とはとても言いがたいです。
ヒトひとりの満足を探す、一枚。お先にどうぞ。作りました。収録曲は、
眠れぬ夜
かべ
おてんとー
大根写真
開花予想
わらえますように
お先にどうぞ
預言
損得感情
空いた時間に夢はみた
君は宝くじにあたったんだよ
ライブもなかなか行われませんし、ラブレコードは実は教室経営をやっている同業者です。通販のラブレコードで取り扱っていただく予定でいます。時期はまあ、もうそろそろ、とします。焦らない焦らない。あとは部品を詰めて納品するばかりですから。
そして、無事にこれが終わったので、空前の灯火と題する作品集を作り始めています。気がついたら気が向いたら、おもとめください。あ。まだこれは作り始めたばかりですから、もうちょっと先でしょう。不要不急のテレワークは、いつまで続くかな。